教会員の声

教会員の声

灯台の光に導かれて

十月も残りわずかとなり、晩秋の気配が感じられる頃となりました。
教会の園庭では、子どもたちの明るく元気な声が響き、ブランコには小鳥が遊びに
来ます。窓の向こうからは讃美歌の練習の歌声が聞こえてきます。——これが、立
川教会の午後の風景です。
私がこの立川教会に通うようになって、もう五十年になります。若い頃、希望して
いた大学に入れず、何となく選んだミッション系の大学に進学しました。宗教(キ
リスト教)の授業で、初めて聖書を手にしました。聖書はまるで辞書のように感じ
られ、講義の内容も難しく、正直ストレスの多い日々でした。それでも、一つだけ
楽しみがありました。毎朝十時から二十分間、講堂で開かれるチャペルの時間です
。讃美歌が大好きだった私は、その清らかな歌声に心を惹かれ、欠かさず出席して
いました。
それから十年の月日が流れ、私はこの立川教会でバプテスマを受け、クリスチャン
となりました。思えば、神さまのご計画は本当に不思議で、測り知れません。感謝
の思いでいっぱいです。
讃美歌を通して、喜びや恵みだけでなく、憂いや悲しみ、試練や苦難の中にも、慰
めと励ましをいただいてきました。私の日課は、まず讃美歌を歌い、聖書を読み、
祈ることです。
この年齢になり、あらためて「自分の信仰の積み重ねとは何だろう」と自問するこ
とがあります。私にとってそれは、「灯台がある」ということです。心の中に、神
さまという灯台があるのです。
暗闇の中にあっても、迷いの道に立ち尽くしても、神さまの守りと導き、そして助
けによって、ここまで歩んでくることができました。神はいつも共におられます。
なんとすばらしい平安でしょうか。
「あなたのみことばは、私の足のともしび、私の道の光です。」
(詩篇119篇105節)

教会員 近野タユミ


The Lighthouse in My Heart

As autumn deepens, our church garden is filled with the cheerful voices of children, the flutter of small birds on the swings, and the sound of hymns drifting through the windows — the peaceful afternoon scene of Tachikawa Church.
It has been fifty years since I first came here. I entered a Christian mission college by chance, not knowing it would lead me to the Bible and, eventually, to faith in Christ. The hymns I sang each morning at chapel quietly opened my heart to God’s grace. Ten years later, I was baptized here at Tachikawa Baptist Church. Through hymns, I have received joy and comfort — even in sorrow and hardship. Every day I begin with singing, reading the Bible, and praying.
Now, in the later years of my life, I see that my faith has been guided by a lighthouse — God Himself. Even in darkness or confusion, His light has led me step by step. Truly,

“Your word is a lamp to my feet and a light to my path.” (Psalm 119:105)

Tayumi Chikano, TBC Member

コメント

タイトルとURLをコピーしました